花言葉四行詩 <7>/nonya
 


てっぽうゆり (純潔)


迷うことのない指先が夜を滑って

僕が吐いた言葉を花に変えていく

闇にも溶けないひたむきさを透かして

仄見える君の純潔が僕を温かくする





ふくじゅそう (回想)


晴れすぎた空から降ってくる

透き通ってしまった人の面影を

冬枯れの遊歩道の傍らでやり過ごした

僕はまだ咲いていなければならない




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