いつか、約束の/夏野雨
 
こころのなかで
ただこころのなかでだけ

そこにいて、一緒に
暮らしてよ

家みたいな学校みたいなその場所で
何かをつくったり
何かを教えたり習ったりお酒を飲んだり踊ったりしながら
どんな季節も
越えて

いてよ
めじるしみたいに
変わらないで

そうしたら
そうしたらね
どんなに長い時間が過ぎても
どんな遠くの街からでも
僕たちはそこに帰ってゆける

あやとりの糸を
遠くから見るみたいに
うつくしいその場所に
いつも必ず
いつか必ず帰ってゆける







戻る   Point(49)