グッバイ・ブラック・ライダー/ホロウ・シカエルボク
、少しぐらい掻きまわしたってだれも腹を立てたりなんかしない、小さいけど確かなオルガン、ママ、ママ、大好きなママ…カラスのくちばしのついばみ、脳を目指さなくなった血液…冷たい街路か、冷たい街路なのか…まだ…まだ……俺だったんだ、撃たれて倒れているのは、いつも……
サーカスは行ってしまった、俺は去ってゆく楽団のリズミカルな後ろ姿を見ていた、玉乗りの得意な象、火の輪をくぐるライオン…本当の笑いを誰にも見せたことがない道化師、わら半紙のような夕暮れの中へ溶けてゆくアングラな夢たち……ああ、ブラック・ライダー!
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