「 」に言葉を入れてみろ/たもつ
「うみ」
と書けば
白い波が寄せて返し
「そら」
と書けば
どこもでも青く
「もり」
と書けば
木々が香り
「とり」
と書けば
それは翼をもって飛びまわり
「まち」
と書けば
ああ、いろんな人が歩いているね
「いえ」
と書けば
小さなあかりが灯り
家族の笑い声がし
「かなしい」
と書けば
涙が止まらず
「あい」
と書けば
君がいつも側にいる
そんな魔法の「 」があったなら
僕はもう
詩なんて書かなくてすむのに
※
「 」は言葉を入れるところです
お風呂と間違えて裸で入ろうとしないでください
ゴミを
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