Critical Choice/伊月りさ
 
その身を守る戒めを
守り続けた青年に似た
ひとつの砦がある年月に

新宿/小学校の窓ガラス

壊されたがっているようで
わたしの拙いピッケルが
亀裂を走らせたがっている

葉脈めいていて道は、選びきれないほどでしたが
なんだか全て粥状していた
潔癖気味のわたしはここで
壊されたがっているようで

大量の岐路が針の蓆(むしろ)で
電導しないじゅくじゅくの
わたしは人生と繋がる
わたしはまだ痛い
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