最後のチャイム/青木龍一郎
 
教室を静かにしたかったんだ。
教室の話し声
雑踏
ドアの閉まる音
机やイスが触れ合う音
黒板とチョークが擦りあう音
男子たちの汚い会話
女子たちのもっと汚い会話


全ては僕が耳を塞ぎたくなる音だ
僕はいつからか
いつからかなんてなかったかもしれない全ての最初からだったのかもしれない
とにかく教室の音が本当にイヤになってしまっていた





教室が静かになった瞬間
君の手を引っ張って教室に飛び込みたい

教室で君と僕が2人きりになったとき
僕はヨダレを垂らして教室のチョークを全てへし折るだろう
ブルブルと震える君はカーテンに巻きついている
少し暗
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