ルルルルールルーごよみ/
かなりや
ルルルルールルー
春の風は 足の指のすきまをすりぬけていった
ルルルルールルー
こまどりは ほっぺたをふくらませていた
ルルルルールルー
青びょうたんは 観察されるたび疼いていた
ルルルルールルー
シリウスは かざした左手にはもったないないくらい光っていた
ルルルルールルー
ああ あたしはこの1年なにしてたんだっけ
ああ 縁側にすわっていたのか。
戻る
編
削
Point
(0)