ペガススの天窓/塔野夏子
ひとり夜を歩く
頭上には
ペガススの天窓
自分の足音が
なぜかしら胸に迫る
何を思えばいい
何を どう思えばいい
道は暗くしずかに続いている
心をどこに置けばいい
心をどこに どう置けばいい
いや 私が心と名づけているもの
それは本当に心なのか
かつて憧れと呼んでいたもの
それを今はどう呼べばいい
どの問いにも
答えなどなく
この身はずっと何かを赦されないまま
道は暗くしずかに続き
自分の足音だけが
なぜかしら胸に迫る
頭上には
ペガススの天窓
ただひとり
夜を歩く
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