「おもかげ」/にゃんこちゃん
 


手をつないで
砂浜を駈けた
あの夏の日

僕を砂浜に埋めて
自慢していた

いたずらっぽい笑顔が
得意だったよね

バスは深い霧の中を進む

たくさんのテールランプが流れていく
これから、どこにいくかも
はかり知れない、
不安というバスに乗って
泣いている

あなたに似ているひとがいて
ただそれだけで
乗ってしまったバスの中

涙がとまらない

もう二度と話すことさえ
かなわない

あなたの
おもかげを
探して

さまようばかり





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