殺しに到る感情のライン/ホロウ・シカエルボク
はっきりしてる、おそらく結論とは自分で構築するものだと理解した瞬間があったのだ、手を届かせようとも思わなくなった遠い遠い遠い過去のどこかに
殺しに到る感情のライン、俺の中の殺意、鋭く尖った刃先に押し当てた自らの手のひら、風の通り過ぎた後みたいにうっすらと細かく刻まれた俺の空っぽの手のひら、偶然色をもった空白みたいに薄い血が滲んでゆく、俺は愚行を笑いはしない、誇らしいものを手に入れる為に生れてきたわけではないから―役割があるとすればそれは俺はこの身を切り裂いてみせる厚化粧の道化なのさ…道化の化粧はすべてを覆い隠すためのものだ、その下にある疲労や傷みを…べったりと塗りたくった顔料で誰にも見せないよ
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