殺しに到る感情のライン/ホロウ・シカエルボク
 






殺しに到る感情のライン、俺はいつだって不都合を拭い切れず全てが終わった後の閉ざされた部屋の中で汚れた刃を研いでいる、それを誰の喉笛に届かせようというのか、劇的な夜明け前まで考えても答えを出すことは出来なかった―行き先の判らない殺意ほど始末に負えないものは無いよ、そうは思わないかい?
どこへ行ってもざわめきがひどく耳について…ひどく耳についてひとつひとつ、耳に飛び込んでくる言葉の中に俺の名前が混入していないかと目を血走らせて考えてしまう、どんなに探しても答えは無かった、どんなに考え込んでも納得のいくものは見つからなかった…俺は目的も忘れてうろついてしまうのだ、気がつけばい
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