零雨/こしごえ
 
あわくにじみ
すべて一瞬にして過ぎ去る
いまだ(。いまがある
いついつまでもあおぐ私をいちわ舞う

つむる(水の軌跡の
 決して帰れないふるさとを出港したいわふねの羽を
 ひるがえす沈黙にうかびあがる。静脈を
ねむる血群青にそまる雲影
有形の門を通り映じる私 ひとりあやとりをする
しみこおる火をわたる素足
いちじょうのひかりによみがえるいのり

ここにある。
ただよう流れの静かないつくしみを忘れず日影を暮らし
死をふくみ生は口をすすぐ

絶えまなく黙識する孤独なロンドの
息継ぎをする幽かなかなしみの音階を
ふるふるとすべり上がり羽音は透けて
密生し律動する))))青雲と なり。
むすび
果てしない終りをえる
さようならと あをい視線の先に花は しん と咲いている、

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