二人/K.SATO
 
人々はあふれをあふれかえられた浴槽に浸かっては流れ
水のあふれた 君は強く僕に手を突き差した

浮浪者たちの上を、
老人たちの上を、
色彩の 音が散らばっている
朝の 微笑みの メロディーは線
パレットに音符が描き
浮浪者たちに波し
もやりと沈む
散り

砕けた
ガラスの散らばった並木で
イチョウの形を浮浪者に書くノートの線に
敷き 眺めている僕のノートブックは文字を横に
「人あふれが今日も流れていくよ」と サインする

いくことこそ建つビルだ
とあふれている声たち
人だかりにあふれて路地は道をあふれ
ジュースにチリと霧を浮浪者の背中に陰り
溝の光彩を微
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