ゆめで、時計をなおした話/梶谷あや子
 
近頃は青い 空 ばかりで
手を取り
空気を呑みすぎるから
溶媒の温度がいやに 甘い、
見知らぬ思い出のした
初めて恋した少女が肩へはらりと落ちる
けれどその天体が
いまだ世界には 無いね、
息づらさと 私は戦っているのに
ただ会いたくって、席に
座っている事もできないで)




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