夢の/ヨルノテガム
 




僕以外に十五人いる

色とりどりに燃え上がり
景色も人物も皆さびしくない
互いに何をしているのか
首を傾げるくらい顔がない
8つの場面に区切られて
ひとりであってもひとりではない
ふたりや三人でいても 皆、互いに知りわかっている

僕らは同時に生まれ それぞれの世界を保ち
(僕以外に十四人いる 一つは一人の影の映りこみであった)
(僕以外に十三人いる 一つは一人の遠近場面であった)
それぞれの空を見上げ、夜でさえ影でさえ
虹の色彩の中のどれかに当てはまることができた
彼らは生命なのか
生命でないのか
僕は彼らのうちの一人なのか
対極にいるのか

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