永遠/アンテ
 
日は週にいちどの
図書委員を真面目に勤める日だ
係りのヒロコ先生が
そわそわ身支度をして帰っていくのが実に子供っぽい
きっと
恋人のことに夢中になれなくなった時
大人になるのかもしれない
なんて言ったら
おでこを指ではじかれるだろうか

ダメだ
それ以上考えたら

だれかがわたしの中でスイッチを切る

コピーをホッチキスで止めて
カバンに入れて
ヒロコ先生にさよならを言って図書館を出る
下駄箱で靴を履きかえて
正門を出て
ようくんの病院まで歩いて十五分
空がとても鮮やかな色で
こんな日は
今日の授業なんてすっぽかして
窓のそとへ出ていこうか
なんて学校の先生だって思うことがあるはず
全然ホコリっぽくないし
ともかく
ようくんには絶好の散歩日和だ

永遠を信じるには
絶好の散歩日和だ


                 連詩「メリーゴーラウンド」 2


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