予知夢/aidanico
 
/再生回数は三回が限度だという理論には酷く理不尽な思いをさせられたのだった音楽を聴くのさえおれは自由が赦されないのか、と言うと、澄ました顔でそうだ、と言ってのける余りに超然とした態度を崩す事無くそうした返事を口にするので、いっそ小気味よい気さえもする段々とそう思い始めていた名も知らないこの男は三十分前にこう話した昨日お前が死ぬ夢を見た、住んでいる処も声も顔も凡てその夢に出てきたのだというその後自身がこんなに聡明な夢を見るのは初めてだ、しかしそれだけに信憑性がある、そして今日会社に行くときに見掛けた私の顔を見て自分のすべき事を確信したのだと言うスーツのままの私を矢張りスーツである(記事はどこか薄っぺ
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