焦がしているのです/猫のひたい撫でるたま子
 
世界の中心には穴がある、台風の目のように吸い込まれるようなやつ。

そこを覗いたら、忘れる


面影

感情

永久

数字

足音

残像

他に16の事柄



そこを見たら喋ってはいけない、フラスコのiichikoの瓶みたいにカラッポだって

押しなべて毛布と眠りの隙間

夜の方の夢と、頭の方の夢とが同じになった夜に

落ち込むのはどうしてだろう


幻想と口に出したら一回ずつ消える思惑

薄氷の上を歩いて、あの穴の中を覗いた

口から出しても言葉には換わらなかった


見渡せるくらい遠くから世界を見ることができたなら

今まで起こったこと以外全てにおいて余計に話をしていたい。

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