流れ/morio
 
アスファルトに放り出される一粒の種。
情報という名の化学肥料。
ひっそりと渇いた雨を降らせる灰色の雲。
力ない実を結ぶ。
それは履き違えられた誇りに絶望した憧れの産物。
労働の喜びを見失い、枯葉剤を散布する。
ひしめき合う他人の群れの中、
刈り取られる喜びは恐れと化す。
それらは全て、道を間違え行き過ぎた、
生存・存続本能の気付きの不安。
つまり、種絶滅の危機感である。
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