背徳の香り/
いのせんと
過ぎてゆく夜と
越えられない思いが
2人の間を揺らめいて
唇が熱を帯びるほどに
瞳が濡れてしまう
優しい言葉とはうらはらの
あなたの視線に焦がされてゆく私
動けなくて
言葉よりも先に
あなたの指に接吻(くちづけ)た
指先から背徳の香り
夜は2人を残して過ぎてゆく
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