『Seventeen_Plus』/川村 透
 
六月十日『アオゾラ・Keep』


梅雨明けて。失語の雨ぞ、降る。


つぶつぶの「神を噛んで」応える水よ


テロリズムのエーテル。生きていたい


虹のように犬のように、平和。


台風の聲ゆあーんと聞こゆサーカス来ぬ


嵐の後の青空を感情の魚が泳ぐ。


ほほで、サイダーに応える17才 夏


君ニ、トドケ。僕コソ、手紙ダ


体中が、心、になった。痛くて


僕は、たった一人の動詞「ささえる」


目を閉じる風が吹いてくる、君の体


美しく重い荷物が、僕をささえている


童女の罪を僧侶の指で。サフラン摘み
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