自画像のとなり/とんぼ
 
自分の絵を描くとまるでへびのようになった
だけどへびはすきだ
わたしは満足する

あなたは絵が上手で
わたしを描いてくれたその絵はまるで海か夕方の布団のようにゆたかで
わたしはさみしくなりながらありがとうと言う

わたしは絵がへたくそだから
へびのとなりにあなたの詩を書くことにする
あなたは笑う わたしの詩を指でなぞる
僕の顔? 上手に描けたねなんて言って
わたしの頭をなでる
その手のあまりにもあたたかいことを
どうにかして言葉にしようと
わたしは今日も 必死


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