瞳/透明な魚
僕がかろうじて息ができるのは
君が此処にいるから
僕の呟きは白い息となって空に映る
僕は思考の果てで絵を塗り続けている
僕の世界は誰かにとって難解で・・・
僕は何故難解であるのかを識らなければならない気がする
世界は例えば繋ぎ逢う掌
皆が手と手を繋いで空に歌えばいい
この世の不条理が必然で
最初から壊れた精密機械を与えられているのなら
僕は発狂寸前の心で
其れでもなお
正しい音色を求めるだろう
時が誰かにとって苦しみで言い様の無い悲しみを齎すとしても
僕は壊れた機械と時を遣い
僕を救う術(其れは或る意味で誰かを救う事なのだけど誰かを救えると言う事はつまり
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