ダイアリー/露崎
 



  
  やせぎすの背中が
  たぶん好きで
  ぼくは隣にいることが
  もったいないような
  そんな気分を抱えたまま
  あなたとセックスは
  できなかった、という
  泣ける話があり
  泣けない今があるようだ

  美しい日々は
  すべり落ちるように消えて
  思い出されるすべてが
  確実に劣化していく
  どうして死ぬと悲しいんだろう、とか
  関係のないことを考えながら
  たばこをゆっくりと吸った
  
  あなたが好きだった

  
  
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