橋、滝に続く小径で/
たりぽん(大理 奔)
きますようにと
立ち尽くすと残像のように
雨乞いの傘踊り
遠く、砕く音の続く祭壇に
幻の鈴の音
激しい干ばつの夏でも
決して涸れないという滝から
流され続けるものが
清らかでとうめいな水だけであると
信じることができません
だから、この境界線でその足を
濡らすことがないようにと
わたしは小さな橋になり
大切なひとの背中が見えなくなっても
ずっと、ずっと
いつまでも
届いていきますようにと
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