かけ布団/佐々木妖精
二週目の太陽に
準備中の札をかける
気ままな獣を蹴飛ばす
殺気立った喉をくすぐり
布団でまどろむ
豊かな溝を覗く
あまがみ あまがみ
犬歯による抱擁
つま先に空いた穴
カフェインもニコチンも
震えを止めてくれない
ノンカロリーゼリーを与えられた
クワガタかカブトだ
アスファルトで
横転する
私の布団で
まどろんでいるのは
虫籠かケージだ
艶のある化石を崩さぬよう
焼けゆく床ずれを隠し
送る言葉をささやく
目張りの奥から
明日の朝刊を残し
彼は極めて高いビルから移動した
最速でかけてきた
その日陰がほしかった
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