樹海/ロリータ℃。
 




溺れたければ、どうぞ?



初めて笑った日のことを覚えてるよ
白い肌より白い包帯に血が滲んでた
君の無感動な眼差しに背筋は寒くなったけれど
君はたわいもないことを喋りはじめて
人のいい笑顔で笑うから
大したもんじゃないしなあって、だから笑えたのかな



二人で見る死体の森は
それはそれは残酷に朱く夕陽色に染まってる
そんなものを感じる隙間もないくらい
君の顔は赤い液体にまみれてて
私ね嫌いな厭な笑顔で笑っている

なにを、



(笑っているのかな)




本気で殴ったら死んでしまうかもしれない大きい石で
何故殴ったの
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