くしけずる むすめ/こしごえ
河原では
大小のすべやかな石たちがあおぐろくひびきおり
淡すぎる雲の純銀(しろがねのまるい
月影をしゃんわり とゆらりゆらりする一輪
あつく重ねられた年輪は
いくとせも風光る春をむかえる冬をこえて
幽玄な大地に不動として自在に深く根を張り
幽遠な心血の虚空を真っすぐに満ち干の茂り高く
つらぬいている 種族
おさないおもかげが
かぞえうたを手折りながら
絶することがない
(ふちのない波紋の澄みわたる
静けさで熱く息を燃やしている
みち連れの枯れぬ彩雲(光のいまに
鏡をみつめるひとみの
咲き乱れる華となろう
ちいさく「 ァ 」 とくびすじ白く、ふせる目の
すべてのひかりに宿る
いまだしれぬ希望の
闇にうかびあがる いのりの点!
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