くしけずる むすめ/こしごえ
空虚な光のみちる
いまだしれぬ希望か
未完成な光
この静脈を流れるかなしみ
限りなく脈をうつ光源
おもいでの空は ほのか)
ほの暗くくしけずる黒髪の
源流へさかのぼりつづける
ただいっぴきのさかながいる
そのうろこは消えない虹で
無限光年をゆく岩船である
それがわたしをおこしにくる
遠くで閃く浮雲とつらなりつながっている
一本一本の魂をすいていくすいていく
いまもなお伸びつづける情念は
どこまでもきららきらめき
しっとりはんなりりんとして
かなしみの重力にひかれ
そよぎ轟く大河
白き星もいつか
こんな風にして(いたのかしら
永い道のりの河原
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