ドライ/
チグトセ
れ
そこにあった廊下も、廊下の屋根も
屋根でできた影も、影をつくっていた太陽も
その眩しい円も、空き地に生えていた雑草も
暑そうにコンクリートから立ちのぼっていた蒸気も
もっと空間は静かで、僕は何も考えていなくて
ただ時間が過ぎて
記憶がお釣りの小銭のように残る
でもそんなに思いっきり生きれん
思いきっても出てくるのは
くしゃみと鼻水くらいのもんで
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