無味/ヨルノテガム
 


ゴミゴミした宇宙の中で、いや
わたしの部屋の中で、いやらしいパンティーをカラスがくわえて
去っていったっきり、6月なのに雪が降ったり、
猫が炬燵を探し疲れて居眠ったりする
ハート型の天罰が夜明けに下って寝起きは午後三時に始まりだす
四角物小と三角物小が転がりだすことなく、
名前をこれといって決めることなく、在る。

美しいという型にはまった言葉がわたしの感情から嫌われている
ビニール袋■折りたたみ傘■ゴミ箱■脱ぎ置かれた衣服■椅子、
あらゆるものに造形が構えられ わたしのちょっかいを
行儀よく思慮深く待ち続けて佇む 靴下の洞窟へは昨日探訪して
戻って来た 水面から湖
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