セツナイvol.2/山崎 風雅
 
 冴えわたるのが空なら
 曇り濁るのは僕の心

 色めく街路樹をくぐり囁き合いながら
 温まるのが恋人同士なら
 寂れた時代遅れの廃屋に
 うち捨てられた萎れた花は僕の心

 幸せを競い合い
 網の外にあこがれながらも
 モニターに映る鮮明な人造の夢に
 今日も酔うのか きみよ
 
 柔らかな毛布に包まれた
 冬の物語を
 胸の中に燈す
 
 白い吐息が心を奪う季節の予感に戸惑う

 セツナサ ノ 
 ケッショウガ
 ソラカラ
 マイオリル




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