11月、やつれた馬とはぐれた鳥、初めからそこに居る魚と外側から内側へ帰還する俺/ホロウ・シカエルボク
な水面に居ても、彼らは電流を感じることは無いのだ―なぜなら、初めからこいつらはその中で生きているのだから…俺の四肢はもう自由にはならない、だけどそれは動かそうとしなければ重要な問題ではないのだ、投げ出せば奪われることは無い…俺の命は丸腰、俺の命は運命の外側に居るのさ…そこにあるのが本当の運命だ、判るか、俺は感電しながらそれを当たり前のものと感じ始めた…俺は砂浜を探す、どこまで来た、どこまで来た…いつしかひとつの流れに乗ったらしい、少しも水を掻いてはいないのに砂浜からは随分と離れていた、恐怖は無かった、恐怖は無かった…日はいつしか暮れていた、どれぐらい長い間、俺はそうして遊ばれていたのだろう―時間の
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