零度 ( 爆心の 朝、 )/るか
 
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     朝
     ゼロはわたしたちに久しく、
     空の白さが
     きみの衣装です。
     わたしの
     半透明な手が、
     きみの、曖昧な身体に
     触れれば


     ゼロ、
     爆心の 朝。
     口にすべき
     なにものも持たないから、
     亡骸の手をしているね。
     
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