ゆきむし/りゅうのあくび
 
いる?
とかのじょにきいた

しらなかったといっては
かのじょはへんじに
ことしもゆきむしは
とんでいる?と
みじかいめーるを
はるかとおくの
ゆきのふるまちへとおくる

ぶれんどこーひーを
のむほすころには
ゆきむしのしらせは
とうきょうにある
きっさてんの
ちいさなへやに
やってきた
かのじょは
ほほえみをまじえながら
とんでいるよ
というめっせーじを
みせてくれた

よぞらに
ふゆをつげる
ゆきむしたちは
ゆきのけっしょうが
てのひらに
ふれるように
しんしんとして
きえてゆく
こーひーかっぷのなかで
かきまぜられながら
なくなっていく
しろいくりーむの
しずくのきおくみたいに
くろいそらへと
しずかにとけていった

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