太陽路/
梶谷あや子
フォーカシング、そして放した
私のものじゃない
から 、別に失くしたりもしなかった
分厚い衛星の空には
不思議と温かな穴が開いていて
その向こう側に 掌を衝き出してみても
何にも触れない
まぶしい境界線を
けれど、どういう日だったろうと
この光は続いていく
優しげな面影を伏せても
いつだって その先を
見たい
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