Sunny Day/ホロウ・シカエルボク
 
屋に
直接結ばれたままだった恐怖
閉じ込められて行き場をなくした
未来がいま世界を受け止めたのだ
最後の瞬間は沈み
塗り替える為の
白紙が用意された
お前には分かっていたのだ
確信もなく繰り返していた俺よりもずっと
母親や父親の狂気を
一身に受け止め続けてきたお前にはずっと




鮮やかな草原
うずたかく積もった哀しみを
奪い去るように北風が吹く
お前は笑いながら
海がつかめる丘の終点まで駆けてゆく
その背中を見つめながら
その輝きには届けないと
この俺の手が届くことは無いと
俺は感じた、けれど
それは幸せな気分とは何の関係も無かった、望んだ解放
俺たちが何よりも望んだ解放がいま碧い空のもとにあったから
それは奇跡だった
生きることを許された
生きることを許されたふたつの温かいかたまり
光りの欠片をちりばめた海を見つめながら
お前は初めて明けた世界の
眩しさを吸い込んでいた
神の不在を信仰していた時代
俺は急ぎすぎて
お前の横に立っていることが出来なかった






神よ





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