渇いた樹皮降る、腐葉土の寝床に/ホロウ・シカエルボク
 




近しい者たちが古木のように渇いて、俺の周辺に立ち尽くす
これは何の冗談だ、灰になってこぼれるみたいな息をしやがって
俺の至らなさはお前たちのものじゃない、俺が死ぬまで懸命に抱えてゆくものだ
判ったらここから出て行け、判ったらここから出て行け、立ち尽くすだけのものなど俺は信じない
ほんのふた月前に比べりゃ何もかも楽になったはずなのに、どうしてこんなに奪われている
何を見ているんだ、何を見ているんだ、肉塊の中に深く潜伏したままの言葉を持たない腐葉土の俺、光の届かない場所でどんな輪郭を見てる―お前の見ているものが俺をこんなところに追い込んでいるんだろう?すでに死んでいるんじゃな
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