ハイツユカリだとか、中町コーポだとか、なんだかそんな感じの名前のついたアパート/リヅ
 
きで、恋はもっと好きだった。本当はそれぞれ、映画館でアクション映画を観るのが好きだったり、雑貨屋さんで外国のポストカードを集めるのが好きだったり、休日に一人きりでお昼寝をするのが好きだったりと、ちょっとした趣味を持っていたのだけれど、そんなのは誰でも持っている、本当にちょっとしたことだった。三人の女の子が平日の夜に――水曜でも木曜でもなんでもいい、けれど土曜と日曜はだめだ。それは平凡な女の子による、素敵な男の子のための曜日だから――安くて甘ったるいアルコールを片手に携えて、誰かしらの部屋で集まって話すのは、恋の話だった。そういうことにする。

 一人目の女の子には恋人が四人いた。三人の時も五人
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