根雪/星月冬灯
 

 深く  深く

 この想いはどこまでも暗い



 光(ひかり)も無い

 希望の兆しさえ無い



 淀んだ空気の中に

 いつまでも溶け込めずに

 蠢いている寄生虫



 怒りなのか憤りなのか

 心の判断もつかず

 想いは膨らむばかりで



 じめじめと

 いつまでも

 じとじとと

 どこまでも



 憎悪の念だけで

 生きている



 出口など無いこの心は

 もはや堕ちる所まで

 堕ちるのみ



 ならばいっそ

 この手に絡めて

 全てを壊し

 自分の善なる部分をも

 否定していこうではないか



 こんな女に誰がした



 報いはその生命(いのち)にーーー
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