真昼の夢/寺岡純広
 
ツラい、真昼の夢から覚めたあとは

夢の中に登場するのは、もう二度と会うことのない人ばかり

父や母、兄弟、それから親友、もとの恋人、妻、娘、みなこぞって私を責め、苦しめる

争い、別れ、そして死 ー 現実となった夢

遠い過去が現在まで追ってきて、私を暗闇の世界に連れていこうとする

普段の思い出、回想の中に後悔、未練など少しもない

だが、夢で過去に会うのは耐え難い

うなされ、もだえ、涙が溢れ、そこで目覚める

夜だったら、ナイトメアーだったら、もう一度眠りに入り、これを打ち消す

しかし、白日夢はいけない

妙になまなましく、目覚めを悪くする

きょうは、もう眠らないでおこう

次回、真昼の夢を見るときは、未来に時代設定を変える

私は過去ではなく、今と未来に生きていく




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