神様のハンカチーフ/にゃんこちゃん
この詩を捧げたい
満たされている人にではなく
孤独に打ちひしがれて
震えているあなたに
<負けないでください>
新宿の地下街の
階段のところで
たまに詩集を売っている
ひとりの
高校生の女の子に
一部200円で売っている詩集
その売れなかった詩集を
最後に全部ひきうけた
勤め帰りの0Lさんに
<ありがとう>
彼女を見守っている人がいる。
あるいは
いまパソコンのスィッチを入れて
涙で顔をくしゃくしゃにしている
あなたに
どういうわけで泣いているのかは
聞けないけれど
みたされていない魂には
蛍のような輝きがある
さ
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