青いキリン/ようちゃん
 
おそらく
だれもなんら関係のない所に
夜のキリンは住んでいる。

林の隙間から
青い光がぽっともれるのをみて
月が恋しいとなく
センチで風変わりなキリン。

恋しいと鳴いているうちに
体まで青くなったキリン
月明かりが
夜の色をキリンに照らしていたせいだろう、
奴は黄と茶の水玉模様を失った。

声も細くて
遠くまで響くようになった
あのだみ声が嘘のように
今は風のこだまとなって雪原を響く

月にはとどかないがね。

奴はさながら歌っているようさ
妖精のように

時折
馴鹿を追いかけるエスキモーが
奴に出くわして驚くのさ

いや、
正確には
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