ある日のサイクリングから/寺岡純広
サイクリングを兼ねて大垣から垂井まで歴史散策をした。垂井は隣町のことなので、自転車で1時足らずで、町の中心地までたどり着ける。サイクリングの最終目的地は、竹中氏の陣屋跡だ。
大垣と垂井では、景色が大きく違ってくる。大垣は濃尾平野の中にあり、岐阜県にあっては中核都市の一つだが、垂井は伊吹山脈と濃尾平野の境にあり、迫る山並みと田園風景は戦国時代の風景を想像できる。中でも小さな山が幾重にも重なり、そこに霞がかかった様子は絵のように美しく、そこに武将を思い描くと歴史小説の世界に入っていく。
竹中氏は関ヶ原から垂井辺りの村落貴族で、豊臣秀吉の参謀、軍師であった半兵衛重治が名高い。その子の重門は
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