陽戀-yoko-/リュウセイ
 

生まれ出づる場で知らず望んだ言葉を
酸素のように分け与えて


冷えた指先を温める間さえも耳に届く声色。


堅く絡まった糸のほつれをあなたは容易く見付けて


ゆるり



ゆるりと

取り除いてくれる



さきゆく姿は遠く


差しのべる掌は陽射しに暖められた岩のよう

駆け抜ける荒々しさが陽華のよう


つづいて仰ぐ、広い背が
ささやかな言葉が
力強い腕が




鮮やかに灼きついて
私を焦がしてく


あなたは陽華のよう


あなたは陽華のよう




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