今日ここから出て行ったものがやがてデッドエンドの果てからふたたび戻ってくることがないように/本木はじめ
 
いう漢字をきみに聞いたのにこれはあきらかに醤油



真夜中に卵投げ合う僕たちは進化してるの?退化してるの?



致命傷負った小鳥にさっきからホイミ!ホイミ!と叫んでるきみ



吸い殻や灰がゆめより盛りだくさん簡単なことからあきらめる冬



雑草と花の違いもわからなくなってしまったきみの正しさ



もう誰も覚えていない夢がありそして僕らも誰かの夢中



青空を見事に裂いて冬がくる昨日の明日をただようツバメ



照明が赤けりゃきみの頬も赤ぼくの真夜中つんざく美声



愛だとか言ってろ綺麗な冬の海とつぜん現れてくるテロップ



さよならはあなたがいなくなってから遠い記憶の彼方へと告ぐ



楽園に似た廃園で蝶を追う赤い火の粉と気づかぬきみと



円環に疲れて星が、ああ綺麗 きみはどこかで笑ってますか







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