夏の向こう側/AKiHiCo
 

長く虚しく続くものではないかと思うのです

洗面器の中で煌くビィ玉よ
淡い色を放ち割れてしまう前に
1度だけ口に含ませてくれはしませんか
甘く苦い夢を見たいのです

いつもの癖で指先を水に浸しながら
縁を軽く掴んで生きているのを確認します
固くて冷たい感覚
今日もまだわたしは呼吸をしています

揺れるは蒼いビィ玉
水面の境界を越えて転がる先に在る

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