夏の向こう側/
AKiHiCo
長く虚しく続くものではないかと思うのです
洗面器の中で煌くビィ玉よ
淡い色を放ち割れてしまう前に
1度だけ口に含ませてくれはしませんか
甘く苦い夢を見たいのです
いつもの癖で指先を水に浸しながら
縁を軽く掴んで生きているのを確認します
固くて冷たい感覚
今日もまだわたしは呼吸をしています
揺れるは蒼いビィ玉
水面の境界を越えて転がる先に在る
戻る
編
削
Point
(3)