砂の上に書く/リーフレイン
格子書いて 三つ並べ
へのへのもへじの筆ならし
あいらぶゆーと破れたハート
急いで消して照れ笑い
赤面もののポエムがならび
消え去る文字に安心あんしん
去る さったさる ものまねの猿
このこのゆくへは
波の中
三十一文字か 都都逸か
シャンソン、ソネット俳句に川柳
みないちように砂の上
明日の汐に流される
ヴィオロンの音は漂うか
秋の木の葉は波間に浮くか
南海回帰の象牙の詩文
さても真摯に書きこめば
波すらよけてくれるかと
月に照らさる文字の端に
おとと寄り添うてくれるかと
枝も折れよとつきたてて
文字を刻んだおさるのしっぽ
波のまにまに
風のふくまま
果てない海のふところに
今日も明日もあさっても
白い砂浜 すなながれ
去る さったさる ものまねの猿
このこのゆくへは
アレ もとの砂
戻る 編 削 Point(0)