日曜日は寄り添って/ふもと 鈴
 
つめこんでいく

せっせこと動く鼠を目で追えず減速するのは生きる速度も

音楽に香りをつけて本を閉じ自分の中には何もいれない

夜の風からだに受ける感触とビールの泡を飲む心地よさ

交差点わたるときには持ち寄ったわたしはすぐに拡散するわよ

もう一度秋を解体するのだと風の冷たさ凛とひびく

散文にしようと思って嘘ぶいたソネット一編返してほしい

坂道をくだると同時に運の良くたまった涙はこぼれてしまった

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