目をとじて/Etuji
 
目をとじて私の闇をあるく
蹲る人が耐えている
風化してゆく悲しみに

目をとじて砂の川で魚になる
私の想いは砂にあふれ
やがて砂の海へとながされてゆく

目をとじてスズランの咲く丘をおもう
風であり
熱であり
光である人の生を

目をとじて私は帰ってゆく
肌のぬくもりへ
その根源へと。



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